34 // ははは・・・

二人仲良く逃げた
そして思いを伝えようとした矢先


友達でいてね。と、言われた


まったく---困った女だ
今日何回目かのため息をつく。

だが其の溜息は望美だけのせいではない。





「こらーーー真面目に考えなさいよー」


「こらー。って----俺はガキじゃねーつうの」と呟く凌統の前には小喬

「あーのーね。望美に変な事しないって約束しなさいよ」

「はいはい。わかりましたよ」


「ほんとだね?絶対だよ」




「変な事はしませんよ。変な事はね」


「んんん。その顔は信用できない。やり直し」


これで何度目のやり直しだろう。数えてみれば十数回
この人は暇なんだろうか。



「ところでこんな所で油売っていて大丈夫なんですか?」


「こらー。話そらさない」

そらすもなにも----と言いかけて止めた。


それは-----「小喬。お前は何をしているんだ?」と天の助けが現れたから




「周瑜様」語尾が甘ったるく感じるのは気のせいだろう。と、思う事にした
そう思わないと疲れるだけだから


「すまない。小喬が迷惑をかけたようだな」


「いえ。別に何もありませんよ」と笑う凌統に「続きは明日だからね」と小喬が言い



凌統から再び重い溜息が零れた。


「いい加減にしないか」

「だってー。望美が危ないんだよ。平気なの?周瑜様」


と-----言われ何とも複雑そうな顔をする周瑜に「気になるでしょう」と追い討ちをかける小喬




そんな二人を見て平和だねー呉の国は---と思った凌統が
再び怒られるのは



大きな欠伸をしてからだった。