〜掠れた声〜  
クック・・・と笑う知盛を睨みつければ・・・
相手は再び腹を抱え笑い出す



「・・・・もう・・・良いよ・・・」
少し、傷ついた望美がシーツにののじを書きながらソッポを向くと


「笑わせるな・・・」と、再度笑いの渦に巻き込まれる知盛の姿




次第に傷ついた心は・・・怒りに変わり



「その性格・・・何とかならないの?性格悪すぎるよね?」
と・・・あえて肝心な所は濁しながら文句を言う望美の言いたいことは




『てめーの女が傷ついているんだ。少しは慰めろ』で・・・
だが、それを言うのは・・・
自分でもキャラではないと自覚しているだけに口にする事も出来ず






そんな望美の心までよめるのか?


「クッ・・・・お前らしくもない」と、ニヤリ笑う知盛が望美を抱きしめ耳元でそっと囁く。



・・・・・・・・ヤバイ・・・ヤバイです




この声は・・・・




甘ったるくもない台詞




優しい台詞でもない





ただ、バカにされている・・・そんな一言も知盛が口にすると何故かエロい
耳元をくすぐる息も、背中に回ってきている腕も




やたらとスローで・・・




これは・・・・『貞操の危機』
もちろん、今更貞操も何もないのだが・・・昨夜から今朝にかけ
知盛の腕の中で何度も『良い思い』をした望美の身体は




正直言えば限界で・・・これ以上つき合わされたら明日の仕事に差し支えるのは眼に見えてわかるし・・・



問題は・・・知盛の弟である将臣の存在で



この部屋には隠しカメラでもあるのか?と、疑いたくなる程に知盛と望美の



まあ・・・・要は『めくるめく愛の世界』とでも言おうか?を詳細に語り
日々、望美をからかい



そして、いたぶって遊んでいるわけで






今、ここで抱かれれば明日は間違いなく標的にされると
望美は、腕を突っぱね知盛を拒もうと身体に力を入れ



次の攻撃に備え身構えた望美の耳には・・・・




マラソンでもしてきたかのように息を乱し


そして・・・・やたら掠れた声で
「お前が欲しい・・・・」と・・・「まだ、足りない・・・・」と・・・知盛が激しく攻撃をしかけていた











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